ミネラル
こんにちは院長の中林です。
今日はミネラルについてお話したいと思います。
特に最近よくミネラルを摂取しなさい、ミネラルが大事とよく言われている人が多いですがそれと同じ比率でどんなものにミネラルが入っているのか正しく知らない人も多いです。
私が患者さんからよく聞くミネラルの摂取法は『牛乳はミネラル豊富な完全栄養食だから牛乳を飲む』『ミネラルウォーターを飲めばいい』『お肉を食べる』などテレビなどで出されたネタが多いです。
あながち間違いでもないですが正しくもないです。
牛乳はカルシウムが豊富でカルシウムの他にもアルギニンと言った必須アミノ酸も含まれます。しかしこのカルシウムが曲者でほとんど人体に吸収できないどころか人体からカルシウムをはがしてしまう場合があります。詳しく言うと長くなるので別の話でブログにいつか書きます(笑)
次にお肉ですがこれも曲者。
確かにお肉はミネラルやビタミンが豊富でとても美味しい❕❕ 私もお肉が好きです。
全ての物に当てはまる訳ではないのですが一般的に売られているお肉は肥育と言われる方法で育てられビタミンA欠乏症になっています。これはお肉のサシ部分を柔らかくするために行われる技術でこれをしないとお肉の甘みが感じにくくしかも硬いお肉になってしまい大衆に受けが良くないのです。
このようにビタミンが過度に欠乏していることによりミネラルバランスも崩れがちになってしまっているのであまり栄養素を吸収出来なく食べても美味しいだけのものになりがちです。
しかも日本人は西洋人とは消化器の機能、構造が若干違うのでお肉などの動物性たんぱく質を消化するのにあまり適しておらず身体への負担が大きいのです。とはいえその人その人によっては必要な成分や栄養素も含まれてますので全く食べないというのも問題なので程々に食べすぎにならない程度にするのが望ましいです。
ミネラルウォーターなどは水道水からカルキや塩素を抜いたものがほとんどで入っているミネラルもたかが知れていてほとんど摂取できません。
むしろ体にいいと思って飲みすぎて浮腫み、腎機能の低下、肺水腫、神経伝達速度の低下、眩暈、吐き気、頭痛、下痢などの症状が出てきます。これは東洋医学でいう『水毒症』というもので水分過多により体内のミネラルバランスが低下することにより発生、診断名としては低ナトリウム血症と言われ重症化すると命の危険も出てきます。
水分はミネラルと共に摂取することにより身体に浸潤し体構造や機能を維持できるものなので後述のものと共に摂取するかあらかじめ身体に満たしておくと良いですね。
これから夏に向けて水分の摂取量が増えていき水毒症になりやすくなるので過度な水分摂取に気を付けて水分摂取する際はミネラルと共に摂取することを意識的にする方が望ましいです。
ではミネラルはどう摂取したらいいかですがこれは日本に昔からある塩、味噌、醤油などから摂取出来ます。
ただこれらも大量生産品の質の悪いものやほぼ添加物で味などを調整されたなんちゃって品が多く出回っています(≻д≺)
塩であれば塩田や平釜で作った天日塩。
味噌は大豆、麹、塩、穀物(多くは小麦だが玄米などを使うこともある。)水で作られたもの。
醤油も大豆、麹(醤油用)、塩、穀物(味噌と同じ、昔は味噌を作り底に溜まっていた液体を使い醤油に生成していた)、水で作られたもの。
これらは日本人が昔から行っていた保存が出来て持ち運びの出来るミネラルの摂取法で農耕民族である日本人には欠かせない技法であり食料なのです。
よく塩は高血圧、糖尿病などの生活習慣病、腎臓障害の原因と言われていますがそれは食塩などのナトリウム単独摂取によるミネラルバランスの崩壊から起こる
吸収障害や動脈硬化によるものです。
きちんとした塩は体液成分に馴染みやすく過剰に摂取したとしても排泄機構もスムーズに働き外に追い出してくれます。ただ塩は一応刺激物ですので一気に摂るのは身体もビックリするしダメージにもなりますので適度にコツコツと摂取するのがお勧めですね。
今年は例年になく暑く、2018年の熱中症で搬送された方は今現在でもはや2万2千人を超えています。熱中症対策のために水分と塩分の摂取はいつも以上に気を付けて摂るのがいいと思います。